試料によってアイスレンズの形が異なるのはなぜ?
粒径や粒度組成が違うから。
粒径が均一にそろった粉体が凍結するときには、平滑で安定したアイスレンズの生成が期待できます。
また、土のように、粒径がまちまちの粉体の凍結時には、アイスレンズは、不連続で、大きさや形も一定にはなりません。これは個々の粒子毎で氷の成長界面に与える影響が異なるためと考えられます。
(a)藤の森土、(b)均一粒径ガラス粉粒体、(c)ガラス粉粒体の混合試料の凍結面近傍の様子。
右側が低温側、左向きに凍結が進行している。スケールは1mm。
(c)は、さまざまな粒径の均一粒径ガラス粉粒体を混ぜ合わせて、(a)の土と同じ粒度組成にした試料。
このように、同じくらい不均一な試料であれば、アイスレンズの形は同じくらい乱れる。