アイスレンズはどの辺りの水を引き寄せるのか?
ガラス粉粒体では、成長面から20〜40mm程度の所の水を引き集めて、アイスレンズは成長します。
一枚のアイスレンズが水を集められる距離は、液体の粘性や、粉体の透水性によって異なるはずです。
粒径2.2μmのガラス粉体(含水比100%)を0.4μm/sで一方向凍結した時、一枚のアイスレンズが連続して成長した。
図のa, b, cは順に、アイスレンズが1, 2, 4mm成長したときの成長面近傍の水分量の変化を示す。
アイスレンズの成長とともに、水分欠乏領域が高温側へ広がり、かつこの領域の水分がさらに減少する。
(アイスレンズ近傍に粒子が堆積し、詰まる)
水分量が低下しすぎると、アイスレンズは成長できなくなり、より高温側へジャンプする。
同ガラス粉粒体をNaCl溶液で飽和した試料中のアイスレンズ近傍の水分量。
図は、凍結速度0.4μm/sで、アイスレンズが4mm成長したときの含水比分布。